オタク系キャバ嬢ひかり(1):傷つき、それでも生きていかなければならない
2019年夏、僕は失意のどん底にいた。
理由は言わずもがな、同棲していた彼女に婚約破棄されたこと。
モテない30代男が失恋するだけでも大ダメージなのに、婚約破棄となってはその心の傷は測り知れないものがあった。
そんな僕を慰めてくれたのは、やはり合コンの帝王だった。
「オレが全部奢るから、キャバクラ行くぞ。気に入った子がいたら、指名しても良いし、ドリンクを頼んでも良い。」
本当に男前。
人格と経済力を併せ持っているからこそ出来るこの芸当。
僕には到底真似できない。
こんな人だからこそ、女性にもモテるんだな、と実感させられる。
僕は、帝王に甘えさせてもらうことにした。(ちなみに、婚約破棄される以前からも、帝王は僕によく奢ってくれていた。感謝してもしきれない。)
僕たちが向かったのは、素人女子大生が在籍しているキャバクラだ。
正直、プロの(?)キャバ嬢より、こっちの方がよっぽど楽しめる。そして何より、「うまく行ったら付き合えるのではないか。」という夢もある。(事実、帝王は何人も"ものにしている")
入店したのは19時頃。
僕にとっては初めてのお店だったため、当然指名はしない。
席に着いてウイスキーを飲み、女性と話していると時間が経つのはあっという間。
女性は20~30分でグルグルと交代していく。みんなそれなりにかわいいのだが、場内指名しようという程の女の子はいなかった。
時間はどんどん流れていく。気付くと22時を過ぎ、24時を過ぎ・・・。
こうなると帝王はラストまでいるつもりだな。もはや、僕の終電はなくなっていた。
そしてお店側も女性が尽きたのか、「今日2度目ですね。」という女の子にちらほら遭遇するようになってきた。
(めっちゃ楽しい。でも、ドンピシャで好みの子ってのは、キャバ嬢にもなかなかいないもんだな。)
そんなことを考えていた矢先だった。
?「失礼しま~す。ひかりです。よろしくお願いします。」
まさかのこのタイミングで、遂に キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
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