ペアーズの保育士めい(10):”男として”の答え
ひろし「えっ・・・。」
あまりに予想外の発言に、僕の頭は混乱した。
以下、心の声。
女の子が、その日会ったばかりの男の家に泊まりに来たいって、どういうこと!?
そりゃあ、あれだけLINEと電話でやり取りはして来たけど。
めいさん、酔ってるようには見えないしなぁ。これは"OK"ということだろうか・・・?
部屋綺麗だったっけ?掃除せずに入ってもらっても大丈夫だよな?
これらの思考に2秒の時間を要した。
が、"男として"出す答えは決まっている。
ひろし「まぁ・・・、泊まりたいなら泊まっても良いけど、帰らなくて大丈夫?」
一応、めいさんを気遣っている感は出してみた。
めいさん「うん。明日休みだから大丈夫」
確かに明日は祝日で、僕も休みだけど。
家の人は心配しないだろうか。きっと、「友達の家にもう1泊した」って伝えるんだろうな。
めいさんのお父さんの心中を察するに余りある。
と色んなことを考えて、めいさんのことを心配する素振りも見せたけれど、僕の本音としては、まあ嬉しい。
ペアーズで写真を見つけ、かわいいと思って僕からいいね!し、付き合いたいと思いながら数か月やり取りしていた女性が、これから僕のうちに来たいというのだ。
断る理由はないというか、むしろぜひお願いしたい話。
これはもう、どうにかなってしまうのかもしれないよ。
そうと決まれば、そろそろお店を出よう。
お会計を済ませ(当然ここは全額支払う。"男として")、居酒屋を後にした。
そして大通りに出た僕は、
「へい、タクシー!」
と言えばカッコよかったのかもしれないが、当然ながらそれはお金が勿体ない。
めいさんには申し訳ないが、電車で移動する。席は十分空いていたので、2人で座れた。
最寄り駅からの移動途中、コンビニに立ち寄って、念のため(←?)缶チューハイを購入。
池袋から約1時間かけて、ようやく僕の家に到着した。
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