東大志望JKみさき(1)：駒場祭
東京大学には、いわゆる"学園祭"と呼ばれるイベントが2つある。
・5月に本郷で開催される「五月祭」
・11月に駒場キャンパスで開催される「駒場祭」
普段引きこもりがちの僕でも、在学中は五月祭と駒場祭には欠かさず参加していた。クラスで模擬店を出したり、演劇をしたり、今となっては良い思い出だ。
「五月祭では赤門の前にナンパ待ちの女子高生がいっぱいいる」なんていう話も耳にしたが、当然ながら、ナンパをする度胸など僕にはなかったなぁ。
これは僕が東京大学3年生当時の、駒場祭でのお話。
駒場祭の2週間前、1・2年生のときのクラスメートの男に突然頼みごとをされた。
「現役東大生が東大志望の高校生の相談に乗る、っていう企画があるんだけど、人数足りないから参加してくれない？」
ちなみに、頼んできた男はクラス1のチャラ男・ギャル男であり、過去には僕の恋愛相談にも乗ってくれた良いヤツである。
▶女子高生コンビニ店員あすか(6)：東大生×チャラ男
彼はイベントとか教育とかが大好きなので、この企画にも深く関わっているようだった。
謝礼が貰えるというわけではないが、その時間は空いていたので、特に断る理由もない。
僕は2つ返事でOKした。
このときの僕は本当に気軽に考えていた。
高校生からの質問に答えれば良いということだったので、事前準備は不要。東大を目指している高校生に自身の経験をもとにアドバイスするだけなので、何も難しくはない。
それに、自分も受験勉強のときは大変だったので、こんなことで、悩んでいる高校生の役に少しでも立てれば、僕も本望だった。
迎えた駒場祭の当日。
チャラ男に指定された教室に向かうと、イベントは予想以上に大盛況だった。
場所は1323教室という駒場キャンパスでも屈指の収容人数の教室。1323教室は400人以上が座れるのだが、そこが満杯になるぐらいの人が集まっていた。（席間隔には少し余裕あり。）
（なるほどなぁ。みんな東大生に話聞きたいんだな。チャラ男が僕にも声を掛けたわけだ。）
予想外の規模に若干驚きながらも、「現役東大生に相談しよう」イベントはスタートした。
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