空手女子高生るな(20):7年 [エピローグ]
るなちゃんとの永遠の別れから、7年の歳月が経っていた。
当時東大生だった僕は、すっかりただのサラリーマンになっていた。
空手の道着なんて、とうの昔に捨ててしまった。
あの頃と変わらないのは、彼女がいないこと位だろうか・・・。
僕はパソコンに向かってキーボードを叩いている。
「お・お・つ・か・る・な (変換) ターン!」
(えっ?いる!?)
何と、Facebookの画面は、るなちゃんを返していた。
気まぐれで、本当にただの気まぐれでるなちゃんを検索したら、ヒットしたのだ!
(よくも7年間も覚えていたものだ。何という粘着体質。)
写真も載せてあるので、あのるなちゃんに間違いない。
女子高生だった当時の面影そのままに、少し大人になった印象だ。
僕は彼女の投稿を読み漁った。
るなちゃんは女子大生になっていた。しかも日本で指折りの名門私立大学だ。
(るなちゃん、勉強出来るって言ってたもんな・・・。)
そんなるなちゃんだが、大きく変わっていたところがある。
投稿が真面目!
大学での勉強のことや、社会問題に関する投稿が多い。
根が真面目だったのだろうが、人ってこんなに変わるものなんだな。
僕のことを「ひろし~」と呼んでくれたるなちゃんは、もういない。
全ての投稿を読み終えた僕の脳裏に、ある言葉が浮かんでくる。
友達申請
(いやいやいや。キモイと思われて拒絶されたのに、
7年越しにSNSでコンタクト取ってきたら怖過ぎだろ。)
結局、友達申請を送ることは出来なかった・・・。
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