女子大生マネージャーさくら(28):開宴・・・!焼肉パーティー!

当時僕が住んでいたアパートは築40年近く経っていたが、リノベーションを施してあるため、内装はかなり綺麗。しかも事前に頑張って掃除をしてあったため、男の1人暮らし部屋としては合格点だったはず。

実際にさくらさんからも、「キレイにしてますね」というお褒めの言葉を頂けた。

良かった。以前女子高生に「部屋が臭い」と言われたトラウマがあるが、今回は大丈夫だったようだ。
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部屋に入ると、すぐにテーブル上のホットプレートのスイッチを入れる。

そして温まるのを待つ間に、すかさず乾杯!

宴が始まった。

お肉を焼くのは、当然の如く、僕の役目だ。

買って来たお肉のパックからビニールを剥がし、ホットプレートに所狭しと肉を並べる。

そして焼きあがった頃合いを見て、「これ焼けてるよ。」と言いつつ、帝王やさくらさんにお肉を取り分けて行く。

地味に忙しい。

さくらさんさんと話すチャンスもあまりない。話しているのは、さくらさんと帝王ばかりだ。

しかも、肉に集中していると野次が飛んで来る。


帝王「ひろし、飲みが足りてないぞ。」


そう、帝王の手法はいつもこうだ。

女性にはあくまで紳士的。お酒を強要することはしない。

その代わりに、男にガンガン飲ませることで場を盛り上げる。(帝王自身も、かなり飲む。)

肉を焼くことに手を取られている僕は、焼肉を数枚程度しか食べていないので、空きっ腹に入って来るアルコールが身体中を巡る巡る。

缶チューハイ2本目で、お酒がかなり回っていることを、自分自身感じていた。

この時点で、開始からまだ30分程度しか経っていなかったと思う。

いつもよりテンションが上がり、多少饒舌になった僕は、さくらさんにも積極的に話しかけた。


ひろし「平日に飲むのも楽しいよね。さくらさんもガンガン飲んでね!」

さくらさん「はい。あっ、でも私、明日朝早いので終電までには帰りますね。」


なんだろう。

酔っ払って僕の下心が透けて見えたのか、聞いてもいないのに、釘を刺された。

私は泊まる気なんて全くありませんよ、と。

いつもながら、ヒドイ女性だ。回っていない頭の中で、僕はそう思った。

まさかそれが、僕に残っている最期の記憶になるとは・・・


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