雨中に舞い降りた天使さやか(9):疑惑
家に着いた僕は、さっそくお礼のメールを送る。
ひろし「さっきはありがとうございました。
せっかく近くに住んでるので、また遊んで下さい。
勉強会頑張って!」
さやかさん「こちらこそありがとうございました。ぜひぜひ。頑張ります!」
メールのレスポンスもすごく早い!
勉強会の最中に送ってくれたのだろうか。
とても良い感じだ。
調子に乗った僕は、3日後にデートのお誘いを送った。
ひろし「どうも!この前話してた進撃の巨人展、一緒に行きませんか?
休日に空いている日があればぜひ!」
うむ。前回話したお互いの興味を踏まえた上での、完璧なお誘いだ。
この内容ならまず問題ないだろう。
僕もスマートな男になったものだ。
2時間後、僕の携帯が震える。
(キタっ!!)
さやかさん「休日は予定埋まってて。すみません。」
(うっ!)
一気に雲行きが怪しくなってきた。
直近の休日が空いていないのは仕方ない。だが、この言い方だと他の休日も全てアウト。
しかも代替日程の提示もなし。
僕は一気に現実に引き戻されてしまった。
(さやかさん、あんなに楽しく話してくれたのに、オレに男としての興味はなかったのかな・・・。)
しかし、ひろしは諦めの悪い男だ。
数日後、ご飯に誘う。
ひろし「来週の平日で空いてる日あったらご飯に行きませんか?」
さやかさん「すみません。来週は空いてなくて。」
これは本格的に嫌われたか・・・?
この前のご飯のとき、何かやらかしてしまったのだろうか。
僕の心は折れ、これ以上はさやかさんにメールを送ることが出来なかった。
その2週間後。突然さやかさんからのメールが。
さやかさん「今日の夜空いてますか?」
当然、僕は飛びつく。
ひろし「はい!空いてますよ。久しぶりにご飯行きましょうか。」
(本当は仕事が忙しいが、そんなことはどうでも良い。)
さやかさん「有楽町で友達と勉強会するので、良かったら来ませんか?」
出た!謎の勉強会!
しかし、なぜ僕までそこに参加するんだ??
全く理解が出来ない。
さすがに混乱がピークに達した僕は、会社の先輩にことのあらましを説明した。
すると、先輩から驚きの一言が飛び出したのである。
先輩「それ、もしかして〇〇じゃない?」
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雨中に舞い降りた天使さやか(1):ラブストーリーは突然に
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