ガッキー似美人教師さゆり(17):無謀なお誘い
さゆりさんとの映画館デートは不発に終わり、年が明けた。
さゆりさんとはたまにメールをしているが、それ以上の進展は何もない。
これから先どうして良いか分からなくなった僕は、会社の先輩に相談した。
ひろし「さゆりさんに対して、もうどうして良いかわかりません。次もまた、デートに誘って良いんでしょうか。」
先輩「分かった。 じゃあ、俺がメールを作ってやるよ。携帯貸して。」
謎の展開・・・。
まさかそんなことになるとは思っていなかった僕は、少し渋った。
自分で作ったメールを送って断られたのであればまだ納得できる。
でも、他人が作ったメールでフラれでもしたら、それは後悔しかないのではないだろうか。
だが、自分では何も良い案が浮かばなかったから先輩に相談したのは事実。
そしてまた、僕は女性と付き合った事がなく、経験値が圧倒的に不足しているのも事実。
悩んだ結果、ここは先輩に賭けてみることにし、僕は先輩に携帯電話を預けた。
先輩(カチカチカチカチ・・・)
ひろし「あ、送る前に文面を確認させて下さいね。」
先輩「わかってるわかってる。」
先輩(カチカチカチカチ・・・)
ひろし(・・・)
緊張の時間が流れる・・・。
果たして先輩はどんな内容を送ろうとしているのだろうか。
先輩(カチカチカチカチ・・・)
ひろし(・・・)
先輩「ひろし、ディズニー行ったことはあるよね?」
!?
ひろし「え?そりゃあ行ったことはありますけど・・・。」
まさか、ディズニーデートに誘うつもりなのだろうか?
いや、いくらなんでもそれは無謀というものでは??
そのまさかだった。
先輩「よし、出来た!送っちゃうよ~。送信!」
ひろし「え?ちょっと待って下さい、まだ見てない・・・」
先輩は僕の確認の前にメールを送ってしまった。
ヒドイ先輩だ・・・。
※決してイジメやパワハラを受けていたわけではない。先輩としては、文面を見せることで僕が躊躇して行動に移せないことを避けたかったそうだ。
先輩が送った文面がこちら
お疲れ様。
会社の先輩からディズニーのチケットもらったんだけど、良かったら一緒に行かない?
ただただシンプルにディズニーデートに誘っている・・・。
ポイントは「チケットをもらった。」ということらしい。
「そんな嘘信じるのかな?」と思ったが、建前でもそう言っておくことが重要なのだそうだ。
とにかく、さゆりさんにディズニーのお誘いは送信されてしまった。
でも、ディズニーに男女2人で行くって、それってカップルがやることじゃないの?
さゆりさんに、「付き合ってもいないのにキモイ」と思われたりしないのだろうか?
しかし、送られてしまった今となっては、さゆりさんの返信を待つしかない。
返信内容次第では、先輩を一生恨んでやろうと、そう心に誓った。
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