女子大生マネージャーさくら(25):焼肉、焼肉、雨、焼肉

さくらさんと焼肉を食べてから、早1ヶ月が経過していた。

その間、さくらさんとLINEのやり取りはない。

別に「奢ってもらえますし」発言が尾を引いたわけではないと思っているのだが、何となく、次のデートに誘えるような状況ではない気がしていた。せっかく、彼氏と別れてくれたというのに。

そんな折だった。帝王からLINEが届いたのは。


帝王「さくらと焼肉パーティーやるぞ!」


何ともはや、いつも通りの唐突な連絡。

しかも、また焼肉。ついこの前、2人で焼肉食べたばかりなんだけど。

・・・あ。そう言えば、帝王にその報告をするのを忘れていた。だからか。

さくらさんも焼肉続きだけど、どう思ったのだろう。まあ彼女は肉食系女子だから問題ないか。

と、何だかんだ言いつつ、さくらさんと会えるのならやっぱり僕は嬉しい。

焼肉の何連続だろうと、喜んで参加する。いつもながら、帝王には感謝だ。


しかしLINEを読み進めると、いつもと少し毛色が違うことがわかった。


帝王「ひろしの家でやるから、準備よろしく!笑」


・・・なんと!

焼肉の舞台に指定されていたのは、なぜか僕の家(1人暮らしのアパート)だった。

一体、帝王は何を企んでいるのだろう。

よもや、3人で焼肉パーティーをやって、さくらさんが僕の家に泊まるようにアシストしてくれる作戦なのだろうか。いや、流石の帝王でも、それは不可能だろう。

さくらさんもよくOKしたものだ。

帝王とはよくコミュニケーションを取っていたようだし、1対1じゃなかったから安心したのだろうか。

こうして、半ば強引に、僕の家での焼肉パーティー開催が決定した。

しかも、翌週の水曜日に。(平日!)

僕は急いで、準備に着手した。


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