オタク系キャバ嬢ひかり(25):お正月の恒例行事
1月1日朝。
僕はスマホのタイマーで目を覚ます。
そして、家族みんなで集まって、お雑煮とおせち料理を食べる。
これが子供の頃から30年以上変わらぬ、僕の元旦の光景。
なお、子どもの頃は年賀状を楽しみにしていたものだが、大学生以降、年賀状を送る習慣はすっかりなくなってしまった。(ただし、東京の住所には、結婚式に参列した友人からの家族写真入り年賀状が届く…)
おせち料理を食べた後は、フリーダム。
別の言い方をするとやることがない。
実家では真昼間からお酒を飲むなんてことはしないし、遊びに行く友達もいない。
結局、自分の部屋で小中高校生の頃に集めた漫画を読むくらいしかやることがない。
後は、気になっている子にザオラルメールを送ることかな・・・?
ちなみに2020年のお正月は、ひかりさんではなく、人生初の婚活パーティーでカップリングした女性に対してザオラルを唱えたのだが、残念ながら生き返ることはなかった。
夕方16時を過ぎたところで、ようやく、僕はひかりさんのボイスメッセージを確認した。
内容としては当たり障りがないものだった。
・LINEを返してなくてごめんなさい
・あけましておめでとうございます
・去年は(キャバクラの)卒業式に来てくれて嬉しかったです
・今年もよろしくお願いします
メッセージ確認後、僕はその日のうちにすぐに返信をした。
ひろし「あけましておめでとう!ボイスメッセージって珍しい(笑)今年もよろしく!」
こちらも本当に面白くないメッセージ。
翌日1月2日にはひかりさんから返信が届き、その翌日には僕も返信を送る。
恐らくお互いお正月でやることがないからだろう。若干、やり取りのペースが上がっている。
やはり内容は薄っぺらいけれど。
・ひかりさんはおみくじで小吉を引いた
・僕が初詣する神社にはおみくじがない
・(上の内容に関連して、)僕の地元はド田舎である
このようなやり取りをした挙句、最終的には、1月5日にひかりさんから送られたメッセージをもって、会話のキャッチボールは終了している。
疑問形じゃなくても返さなくて良いと判断した・もうすぐお正月休みが終わるのでプチうつになっていた、など細かい理由は考えられるが、やはり、ひかりさんに対する気持ちが冷めていたのが大きいのだと思う。
その後ひかりさんからも僕からもお互い連絡しないまま、あっという間に1月が終わる。
もはや完全に、日常生活においてひかりさんを意識することなんてなくなっていた。
そんなときである。
あのおぞましいメッセージが届いたのは・・・!
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▼ひかりさん編第1話
オタク系キャバ嬢ひかり(1):傷つき、それでも生きていかなければならない
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