東大志望JKみさき(2):なんで、あなたが東大に。

2020年5月19日

この企画では、まず現役東大生が着席する。
そして、そこに東大志望の高校生が来る、という形だった。(東大生側も高校生側も、単純に到着順に割り振っているだけのようだった。)

僕が席で高校生を待っていると、やって来たのは・・・、

いかにも東大を目指していそうな男子高校生だった。(以下A君)

もちろん、A君はメガネをかけている。

熱心に質問してくるA君に対して、僕も真剣に回答した。僕がやっていた勉強方法や勉強時間、入試のときの雰囲気など、教えられることは全てA君に伝えた。少しでもA君の役に立てれば僕は本望だ。

そうこしているうちに、あっという間に制限時間(確か30分)が経過した。残念だが、A君との会話はそこまでだ。

ここで、次のターンに入る。

この企画では、30分交代で2人の高校生の相手をすることになっていた。

そして次にやって来た人こそ、そう、みさきさんである。

その子が僕の席にやってきて顔を確認したとき、僕は衝撃を受けた。

(か、かわいい…)

これは全くの予想外だった。

そもそも東大生は男の比率が圧倒的に高い。受験者も男性が多いと考えられるので、「東大生に相談」企画に女子高生が来るということを、僕は想定していなかった。

しかも、めちゃんこかわいい。正直、東大にいる女子はかわいい子が少ない。そもそもの絶対数が少ないからかもしれないが、実際にかわいい子の数は少ない。なので、受験する女の子もかわいくないと思っていた。

それが、僕の目の前にいる東大志望女子高生はめっちゃかわいいのだ。

「なんで、あなたが東大に。」

僕の頭の中では、春頃によく見かける某進学塾のキャッチフレーズのような言葉が浮かんでいた。

いつものように、僕は一瞬で惚れた。

そこからの30分間は、あまり記憶がない。

もちろん、彼女からの質問には僕が出来得る精一杯の力で答えた。

だが、頭の半分はこうだ。

ひろし

かわいいなぁ。連絡先教えてもらいたいなぁ。

美人って、こういうところでは損してる。それでも圧倒的に得することが多いと思うが。

みさきさんの相談になら、一日中でも喜んで乗りたかった。
だが残念ながら、みさきさんとの時間が過ぎるのは、A君の3倍速かった・・・。

あっという間に持ち時間の30分が終了。

アナウンス「それでは、ここで終了です。お疲れ様でした~。」

ここでみさきさんが席を立った。


みさきさん「ありがとうございました。勉強になりました。」

ひろし「あ・・・。うん・・・・・・・。頑張ってね。」


「連絡先を教えて」とは言えなかった。

さすがにみんなの目があるこの状況では、チキンな僕には不可能だ。

恐らくチャラ男なら、人目を憚らず聞いていただろうに・・・。


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