同僚の紹介、ゆき(2):リス

2020年1月3日

話をもらって1週間。

あっという間に、明日にはもう、ゆきさんと会う日だ。


深夜1時頃。


(カタカタカタ)

(ターン)

(カタカタカタカタ)

(ターン)


決してひろしが緊張で震えているわけではない。

ひろしがキーボードを叩いている音だ。


僕は夜な夜な、「リス顔」について検索していた。

「リス顔 芸能人 女性」「リス顔 女優」「リス顔 アイドル」


検索結果に表示されるサイト・写真を隈なくチェックする。

(なるほど。山本美月さんみたいな顔がリス顔なのか。いいじゃないか!)


僕は面食いだ。

僕に取って、「最初に会った瞬間に相手の顔が大丈夫かどうか。」が最初の関門になる。
(かわいくなかったとしても、ナシでないことが重要。)


失礼なことを言っているのは重々承知している。

「自分の顔と身長とコミュ障を治してから相談しろ。」と言われると反論出来ない。

だが、事実として、顔がダメだと次に進む気力がどうしても起きてこないのだ。


Hey!Say!JUMPの山田涼介がこんなことを言っていた。

「自分の好きな外見じゃないと 中身を知ろうと思わない 」


・・・

残念ながら、よくわかる。

僕は身長だけでなく、心もジャニーズだったようだ。
顔はジャニーズじゃないのに。

・身長が高い
・外見をきにしない
・ジャニーズ並にカッコイイ

どれか一つの要素だけでもあれば、こんなに恋愛で苦労しなかったかもしれないのに、
全て良くない方の要素が揃ってしまった。



それにしても、「リス顔」だけでここまで思いを馳せるとは、非モテ人間とは恐ろしい・・・。


僕は明日、山本美月が表れることを期待して、寝床に入った。


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