生涯唯一のナンパ、美少女店員まゆ(4):特攻

2019年11月17日

まゆさんのシフトを把握したは良いものの、その後の動きを決めかねていた僕。

たまにFacebookで動向をチェックし、
生のまゆさんが見たいときには、ドン・キホーテに足を運ぶ、というだけ。

このままでは一生ストーカーで終わってしまう。

僕は意を決して、彼女に思いを伝えることにした。

ただし、彼女はバイト中だ。あまり時間を取らせるわけにはいかない。
※僕も仕事中

連絡先を渡すだけにしよう。そして、連絡が来なかったら諦めよう。

これで作戦は決まった。




決行したのはまゆさんがシフトに入っている日の夜19時半。

僕は緊張しながらドンキに入る。
調査通り、まゆさんがいることも確認出来た。

この日は何も買わずに連絡先だけを渡すことにする。
会計を待つ時間が耐えられないし、その間に後ろに人が並んでも厄介だ。

レジの様子を伺いながら、チャンスを待つ。

(今は買い物客がならんでいるからだめだ。人が消えてからでないと。)

(おっ、今なら行けるか。・・・。ダメだ。身体が動かない。)

こんなことを30分間繰り返していた。
それも仕方ない。生まれてからこれまで、ナンパなんてしたことがないのだから。

しかし、いつまでも時間をかけるわけにはいかない。
仕事にも戻らなくてはならない。



・・・決めた。行こう。


僕は胸の奥から勇気を、 胸ポケットから名刺を取り出して、
まゆさんのいるレジに特攻した。


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