生涯唯一のナンパ、美少女店員まゆ(6):鳴らない、電話

2019年11月17日

翌朝目を覚ました僕は、まず最初に携帯をチェックする。

まゆさんからの連絡はまだ来ていない。

仕方がない。彼女にも彼女なりの都合があるのだろう。
夜遅くまでバイトして、疲れて帰ってすぐに返信する気力はないに違いない。
きっと今日には連絡が来るさ。

そのときの僕はなぜか連絡をもらえそうな予感があった。
本当に、その根拠のない自信がどこから湧いてきたのか、僕にもわからない。

仕事はあまり手につかなかった。無駄に携帯をチェックする。

当時はガラケーだ。メールの「問合せ」を行う。
圏外になど、足を運んでいないのに。

結局、その日も連絡が来なかった。

次の日も、その次の日も来なかった。



ここまで来てようやく、僕も事情を察して来た。

そうか、ダメだったのか・・・。僕はイケメンじゃないしな・・・。

こうなると、悪い妄想がどんどん頭をよぎってくる。


(僕のことは、ドンキや大学のメンバーに共有され、笑いものにされているに違いない。)

(名刺はゴミ箱に捨てられたのかな?知らないヤツに渡されてたらどうしよう。)

(Facebookにうつっていたあのチャラ男は、やっぱり彼氏だったのか。)

(商品の場所を聞くとかして、もっと仲良くなってから実行に移すべきだった。)


考えても仕方のないことばかり、考えてしまうが、後悔先に立たず。

とりあえず、Facebookを覗いてみたが、
「キモイ客に名刺を渡された、ウケるw」みたいな投稿はなかった。

そう、彼女はそんな子ではない。

知らない人から連絡が来ることもなかった。

二次被害は発生しなかったようだ・・・。まゆさん、ありがとう。


—————-
▼まゆさん編第一話
生涯唯一のナンパ、美少女店員まゆ(1):ドンキでドキドキ
▼まゆさん編だけを絞り込む
「まゆ」タグ

スポンサーリンク

クリックしていただけると嬉しいです!

にほんブログ村 恋愛ブログ 30代男性 婚活・結婚活動(本人)へ