空手女子高生るな(7):るなとライバルとひろし
その日、るなちゃんは空手教室に見慣れない紙袋を持って来ていた。
ひろし「それ何?」
るなちゃん「今日上野さんの誕生日だから、お菓子作って来たんだ。上野さん来るかな~↑」
(いつの間に上野くんの誕生日をチェックしていたのだろう。)
それにしてもいきなりお菓子を作ってくるとは、さすがは、るなちゃん。積極的だ。
上野くんが羨まし過ぎる。
こんなにかわいい子にアプローチされたら、上野くんも絶対嬉しいはずだ。
まずい。
二人が付き合ってラブラブな空手練習を見せられたりなんかしたら、
僕は空手教室を去るしかなくなってしまう。
でも、僕に出来ることは何もない。
るなちゃんと上野くんの成り行きを見守るしかない。
自分の無力さを改めて感じさせられた。
2時間後。
上野くんは結局、空手教室に来なかった。
太郎さん「彼女と一緒に誕生日お祝いしてるんじゃない?」
るなちゃん「え~、上野さん、彼女いるんだ。ショック~。」
僕は何も言わなかった。
顔は「残念だったね↓」という表情を作った。
心の中ではガッツポーズしていた。
最大のライバルが、自分から身をひいてくれたのだ。
何とか、僕の命がつながった・・・。
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