ガッキー似美人教師さゆり(11):忍者の策略
僕は目を疑った。
お会計が38,000円!?
どう考えても計算が合わない。
確かに日本酒をたくさん飲んだが(帝王とさゆりさんが)、それにしたってそんな高級なお酒でもない。しかも、さゆりさんが意識を失ってからは、食べ物も飲み物も1品もオーダーしていない。
(オーダーしたのはおしぼりだけ。)
僕の感覚では、せいぜい1人4,000円。計12,000円がいいところだ。
忍者屋敷はぼったくりだった・・・!?
こやつら、とんだ曲者だ。
しかし、伝票をよく見たところ、ある項目を発見する。
テーブルチャージ・・・27,000円
あああぁあああ!!
そう、忍者屋敷では個室の利用料金が掛かるのだ。
これはぼったくりではなく、予約する際にも明記されていた。
まさか、忍者屋敷で一夜を明かすことになるとは全く予想だにしていなかった僕は、「忍者屋敷で飲めるのなら多少の出費は仕方ない。」と、色々と的外れな考えでテーブルチャージを事前承諾していた。
その結果が、、1時間3000円×9時間=27,000円
(そうか、だから忍者(店員)は「早く帰って下さい。」と言って来なかったのだな。)
伝票を見てから、ここまでの思考が約5秒。
さゆりさんの手前、動揺していることを悟られないように、そっとクレジットカードを取り出し、忍者に手渡した。
さゆりさんには、お金はいらないと伝えた。(合コン帝王の教育的指導の賜物)
さゆりさんは「ありがとうございます。」と言ってすんなりと受け止めた。
まさか、お会計が4万円近い金額になっているなんて、夢にも思っていないだろう。
僕たち二人は店を後にし、六本木駅で別れた。
僕の頭の中は混乱していた。
果たして今回の1件は良かったのか悪かったのか。
僕の評価は上がったのか下がったのか。
最寄り駅に到着し、アパートへと向かう間も、思案が続く。
(さゆりさんから、「楽しかったです。」メールを貰えたら、希望が湧くんだけどな。)
そんなことを考えていたまさにそのとき、携帯電話にメールが入った!
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