ガッキー似美人教師さゆり(1):合同コンパ

日曜日の昼下がり、同僚から1本の電話がかかって来た。

「今日、合コンあるけど来ない?」

断るはずもない。

時は2000年代の後半、僕は社会人1年目の秋を迎えていた。

大学時代の女性恐怖症を克服すべく、友人の合コン帝王に誘ってもらい、少しずつ合コンに参加して修行を積んでいた(失敗を重ねていた)ところだった。

今回誘ってくれたのは別の人物だが、予定が空いている限り、合コンを断る理由はなかった。

しかも、相手は女子大生とのこと!

社会人1年目の僕からしたら、ほとんど同年代だが、それでも女子大生ブランドは魅力的だ。

数時間後。

僕は緊張の面持ちで池袋駅に降り立った。

なんせ今回、同僚以外は知らない人ばかり。男性陣も含めて。

男性幹事は同僚の大学時代の知り合いとのことだが、僕は完全に初対面だ。

人見知りの僕だが、こんな会に参加出来るレベルにはよく成長したものだと思う。

同僚・幹事を含む男性陣と合流し、みんなでお店に向かう。

それにしても人数が多い。男性陣だけで6人いる。

ということは、合コンは6対6ということだ。

この規模の合コンは参加したことがないな。

なんてことを考えて歩いているうちに、あっという間にお店に到着した。

女性陣はまだ来ていなかった。

とりあえず、男性陣だけで着席する。6人横並びで。

合コンでは男女が交互に並ぶスタイルの方が良いと、漫画『アフロ田中』で読んだ。
(横並びで向かい合うと、面接みたいで良くないらしい。)

でも、僕は黙っていた。

初対面の幹事に向かって意見するほど、僕は度胸も恋愛経験もない。

ほどなくして幹事の携帯電話に着信があった。

幹事「おう。うん、もう着いてるよ。わかった、気を付けてね。」

どうやら、女性陣ももうすぐやって来るようだ。

緊張するのもつかの間、女の子たちがお店に入ってきた。

挨拶もそこそこに、男性幹事がテキパキとオーダーを取り、みんなの手元にアルコールの入ったグラスが揃った。

みんな「かんぱ~い!」

いよいよ、宴が幕を開けた。


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