オタク系キャバ嬢ひかり(27):謝罪文
ひかりさんからのパパ活勧誘のメッセージに、しばらくは動揺していた僕。
誘いを受けてから数日は、「パパ活」についてググって情報を集めたりしていた。
だが、どう考えても、僕はそういう遊びに手を出してはいけないタイプの人間だ。
そもそもお金がないし。(ひかりさんに「いくら?」と聞いてみたい気持ちはあった。)
結果、やはり返信はしないことに決め、僕は平穏な日常を取り戻していった。
そしてさらに1ヶ月後の3月上旬、ひかりさんから新たなメッセージが届く。
ひかりさん「前回はラリッてました。まじでごめんなさい。」
ひかりさん「お久しぶりです!お元気ですか!!」
パパ活の誘いを無視された後にこんなメッセージを送ってくるなんて、ひかりさんもなかなかの強メンタル。
さすがキャバクラで鍛えられているだけある。
”ラリッてた”という表現にはちょっと笑ってしまった。
もちろん、ひかりさんが本当にクスリをやっていることはないはずで、「頭がおかしかった」と言いたいのだろうけれど、とても良い表現だ。
ひかりさんのこういうセンス、やっぱり僕には響く。
つくづく惜しかったなぁ・・・。
でももしひかりさんが本当に薬物中毒になっていて、闇金ウシジマくんのパピコみたいな状況に陥っていたら、僕の方がショックでメンタル崩壊してしまいそう。
そうでないことを祈るばかりだ・・・。
文面が面白かったので返信を送ろうかと思った。
でも、何と返して良いのかわからない。
単純に考えれば「お元気ですか」に対する回答として、「元気だよ」と送れば良いだけの気がするが、"パパ活"や"ラリッてた"について触れた方が、逆にひかりさんの気まずさが解消されたりするのだろうか・・・。
悩む。
そして僕は、答えの出ないことに悩むと、全てを投げ出してしまう癖がある。
そう、いつぞやの、あの夜のように。
(まあ、今すぐに返さなくても良いか。)
僕はスマホを放り投げて、ひとまず眠りにつくことにした・・・。
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▼ひかりさん編第1話
オタク系キャバ嬢ひかり(1):傷つき、それでも生きていかなければならない
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