女子大生マネージャーさくら(10):デートのゴール(目標)
デートの前にゴール(目標)を決めておくことは重要だ。
そのことは過去の苦い経験から学んでいた。
今回僕が設定したゴールがこれ。
「さくらさんと手をつなぐこと」
モテる男性からすれば、「そんなことかよ」と鼻で笑われるかもしれないが、僕にとってこれは簡単なことではない。付き合ってもいない女性と自然に手をつなぐなんて、至難の業だ。
女性と手をつないだ経験・・・。思い返してみても、幼稚園の頃や、中学校のフォークダンスくらいしか記憶に残っていない。(もちろん、そんなのは女性経験としては"ノーカン"だ。)
志の高い目標を設定したところで、次に、それを達成するための具体的方法を考えていく。
ゴールから逆算する形で。
手をつなぐ
↑
良い雰囲気を作る
↑
一緒にイルミネーションを見る
↑
自然とイルミネーションに誘う
↑
会話を盛り上げて糸口を探る。(寿司屋で無理なら、二次会まで行く)
大体こんなところか。
我ながら、イルミネーションは名案だと思う。
美登里寿司の近くには、カレッタ汐留という商業施設があり、そこでは毎年冬頃、大規模なイルミネーションをやっている。歩いて10分もかからないし、さくらさんも気軽に付き合ってくれるはず。
素晴らしい。
ここまで考えてデートに臨むなんて、僕にとっては初めてだ。
『アイシールド21』も読んだし(序盤だけ)、会話に困ることもない。
過去最高の結果が得られるのではないかという期待を胸に、デートの日を迎えることになったのであった。
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