女子大生マネージャーさくら(27):肉買う男女

遂に迎えた水曜日。

仕事を早めに、 18時半に切り上げると、会社近くにとめてある自転車に飛び乗った。

毎日通いなれた道だが、さくらさんに会える喜びから、いつもより良い景色に見える。

自転車を漕ぐこと10分、僕の家の最寄り駅に到着。

約束の19時までまだあと20分ある。さすがに僕が1番乗りだった。

駅前のコンビニでしばし時間をつぶすと、僕のスマホにLINE通知が届いた。

(さくらさんか!?)

急いで確認すると・・・帝王だった。あと2分で駅に着くらしい。

むう。少しだけでもさくらさんと二人で会話できるかと期待したのだが、人生そううまくは行かないものだ。

僕は駅の改札まで帝王を迎えに行き、無事に合流。

あとは帝王と会話しながら、さくらさんの到着を待った。

そしてこの間に、せっかくなので帝王から恋愛指南を受けようとしたのだが、ほとんど話を聞く間もなく、さくらさんから連絡があった。

結局帝王から聞けたのは、「ガンガン飲め」というアドバイス(?)だけだった。

僕と帝王で改札の方に目を凝らし、無事にさくらさんを発見!合流。

これで無事にメンバーが揃った。

続いてはもちろん、買い出し。

僕は街の説明をしながら、2人を案内し、アパートから徒歩4分の最寄りのスーパーに入った。

スーパーでは帝王を中心に手早く食材をカゴに入れて行く。

と言っても、肉食の帝王とさくらさんなので、ほとんどが肉だ。

・徳用の焼肉セット
・ちょっと高めの牛カルビ
・ちょっと高めの牛ロース
・トウモロコシ
・焼肉用の野菜セット
・キムチ
・焼肉のタレ
・缶ビール
・缶チューハイ

こんなものだ。

ちなみにさくらさんの様子を見ていると、我々に手料理を振る舞ってくれる気はさらさらなさそうだ。

得意のシュラスコ料理を振る舞ってくれるぐらいのユーモアがあったら嬉しかったなぁ。

いや、別に構わないのだが。

そしてお会計。

お酒も買ったし、ちょっと良いお肉も含めて肉は多めに買ったが、合計で1万円もしなかった。

やっぱり家焼肉はリーズナブル!

ここは僕と帝王が割り勘で支払った。

ちなみにさくらさんは、財布を出す素振りすら見せなかった。

いや、別に構わないのだが。

こうして買い出しも終了し、ついに僕の家に、さくらさんが足を踏み入れることになったのである。


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