ガッキー似美人教師さゆり(9):ご乱心

さゆりさんと二人きりという念願のシチュエーションになった僕だが・・・。

どうして良いかわからない

「後は口説くだけ」と、言葉にすると簡単だが、それが出来ないところが、ひろしがひろしたる所以でもある。

どうすれば良いかわからなかった僕は、とりあえずさゆりさんと会話を続ける。

「帝王、すごかったでしょ。」
「さゆりさん、結構お酒飲めるね。」

そんな当たり障りのない話をしていた。
だが、決して盛り上がっていないわけではなかった。
相当酔っ払っていることもあり、さゆりさんも楽しそうに話してくれている。

(このまま何とか勝機を見出そう)

そんなことを考えていたとき。

突然大事件が起こった。

ふとさゆりさんに目をやると、下を向いて眠そうにぐったりしている。

(さすがにお酒を飲み過ぎたのかな?)

心配になった僕は、さゆりさんに声を掛けた。

ひろし「さゆりさん、大丈夫?」

さゆりさん「うん、大丈夫~。ありがとう~!」

そう言い終えるや否や、さゆりさんから突然キスをされた・・・!

しかもマウストゥマウス。

嬉しいを通りこして、僕は完全に凍りついた。

(え?突然何だこれは!?一体どういうこと??)

さゆりさんは僕の背中に手を回していたので、凍り付いた僕は彼女の体重を支え切れず、さゆりさんの方向に倒れてしまった。(押し倒したような形になり、さゆりさんは頭を打っていたと思う。)

しかし、そんなことはおかまいなしに、さゆりさんは普通に会話を続ける。

僕の頭の中は混乱しかない。さゆりさんの言葉は全く頭に入って来なかった。

そんな中で、突然さゆりさんから言われたセリフ。

「ひろしさんは二番目です。」


もう全く意味がわからない。

僕の気持ちに気付いているが、他に好きな人がいるということだろうか。

二番目なら、チャンスは結構あるのだろうか・・・?


「それってどういう意味!?」と聞こうとしたその瞬間、さゆりさんを見ると、彼女は机に突っ伏して眠ってしまっていた・・・。

ついに日本酒が身体に回りきって、限界を迎えたようだ・・・。


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