ガッキー似美人教師さゆり(3):豆腐メンタル
合コンから帰宅した僕は、早速さゆりさんにメールを送る。
ひろし「今日はありがとうございました!すごく楽しかったです。
良かったらまた飲みましょう!」
その日、返事は返って来なかった・・・。
翌朝目覚めた僕は、まず最初に携帯電話をチェックする。
さゆりさんからのメールは届いていなかった。
念のため、メールセンターに問合せを行う。
(若い人には、意味がわからないかもしれない。)
新着メールは届いていなかった。
がっかりしたが、落ち込んでいる時間はない。
今日は月曜日だ。会社に行かなくてはならない。
週の仕事始めという点と、さゆりさんから返信がなかったダブルパンチで、とても憂鬱な気持ちで出社した。
入社して半年が経っても仕事には全然慣れない。
なんとか午前中の業務をこなして、やっと昼休憩を迎えた。
そこで携帯電話をチェックすると、1件のメールが届いていた。
なんと、差出人はさゆりさんだ!
僕の心臓が一気に高鳴り、僕は歓喜に打ち震えた。
次に僕が取った行動はもちろん!
携帯電話を閉じて、そっとポケットにしまうことだった。
メールの内容は確認していない。
正確に言うと、「確認したいけれど出来ない」のだ。
仮にさゆりさんからのメールの内容がネガティブなものだったら、そのときは仕事が手につかないだろう。
ただでさえ新人で、ロクな仕事が出来ないのに、そんな精神状態で業務にあたったら、どんな重大なミスをしでかすかわからない。
僕は必死に耐えた。
可能な限りさゆりさんからのメールを意識せず、仕事に励んだ。
(10時間後)
ようやく帰宅した僕は、1Kアパートの真ん中で、机の上に置いた携帯とにらめっこをしている。
まだ、さゆりさんからのメールは開いていない。
だが、いつまでもこうしていても仕方ないことはわかっている。
仮にさゆりさんからの返信に疑問形が入っていたら、すぐに返した方が良い。
僕は意を決してメールを開いた!
さゆりさん「こちらこそ、ありがとうございました。楽しかったです。またぜひ。」
うむ。
見てしまえば、当たり障りのないテンプレートのような返信。
だが、当時の僕にとっては十分にポジティブに捉えられるものだった。
・マイナスなことが書かれていない
・僕の「また飲みましょう」に対して「ぜひ」と返してくれている
(今見ると完全に社交辞令だが。)
僕はさゆりさんに積極的にアタックすることを心に誓い、ある男に相談を持ち掛けた。
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▼さゆりさん編第一話
ガッキー似美人教師さゆり(1):合同コンパ
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