ガッキー似美人教師さゆり(26):悩ましい問題

時期は3月の半ばになっていた。

前回手酷い断り方をされてから、3週間以上経っていた。

僕は意を決して、さゆりさんにメールを送った。


ひろし「平日で空いてる日があったら、卒業祝いに飲みに行かない?」


ポイントは、"卒業祝い"というところだ。
言われた方からすると、奢ってもらえそうだし、プレゼントも貰えそうな雰囲気を感じる。


さゆりさん「26日なら行けそうです!」


結果はまさかのOK!

我ながら、文面とタイミングが良かったのだと思う。
自分で自分を褒めてあげたい。

しかも、曜日を確認すると金曜日。
これなら、次の日のことも気にせずにお酒が飲める。さゆりさん、ナイスな提案だ。


さて、そうなると次に決めないといけないのがお店だ。
忍者屋敷のときのような失敗は避けなければならない。

場所は立地的に新宿と決まっていたので、新宿のオシャレなお店を探す。
しかし、なかなかピンとくるお店がない。

後日、僕は男友達を誘って新宿に繰り出した。

そして、当たりを付けていたお店で実際に食事をしてみた。
予想通り、雰囲気の良いお店で、ここなら問題ないかもしれない。

すかさずその場で店員さんに、26日の予約を申し入れたが、あいにく21時からしか空いていないとのこと。
せっかく下見にまで来たのに残念な結果に・・・。

友達にお礼と謝罪を言って切り上げ、お店探しは翌日以降に持ち越すことになった。

翌日、ネットで調べた気になるお店に片っ端から電話をかけてみた。
4軒あたってみたが、結果はどれも満席。
僕は金曜日の新宿をなめ過ぎていたようだ。

途方に暮れていた僕に、神様が舞い降りたのがその3日後。
その神様は、仕事の取引先の女性。

打合せ中にもさゆりさんのことを話しまくっていたため(先輩がかなりいじって来ていた)、僕の窮状を知ったその女性がおすすめのお店を教えてくれた。

その名前は「卯乃家(うのや)


全国のモテない人はぜひ検索を!
ビルの49階、高さ200mから新宿の夜景が一望出来ます。(同じビルには展望台もある。)
さらに卯乃家という名前の通り、うさぎのデザートなどかわいいメニューもあります。


取引先の出来る女性、しかも美人なその人が教えてくれるお店なら間違いない。

早速夕方予約の電話を入れると、なんと奇跡的に空いていた!
こうして、お店問題は無事に解決に至ったのである。

こんなにオシャレなお店に連れていったら、さゆりさんは完全に僕に惚れてしまうかもしれない。


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